2001年
6月8日
あの日、私は、出張で京都に行っていた。
家族のために仕方なくサラリーマンになってから十二年が経過していた。
毎日が嫌だった。
今も続く仕事や毎日、顔を見る人間が嫌であった。
何もかも投げ出したいと思っていた。
時計仕掛けの生活に終わりを告げたかった。
あの頃、
私は、心が荒(すさ)んでいた。
毎日、飲酒をしていた。
今も…
その日、京都の空は、どんよりと曇り、気温が高く、蒸し暑かった。
私は、京都タワーに設置してある自販機で冷たいポカリ・スエットを買って飲んでいた。
すると突如、大型ディスプレーに一人の男が大阪の小学校に乱入して児童を殺傷したニュースが流れた。
男は、包丁を持って、児童を無差別に殺害した。
衝撃だった。
6月になると毎年、思い出す。
2001年に児童8人が犠牲となった大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)事件!
2001年、6月8日!
金曜日!
忘れない!
2021年!
今年で事件から20年!
死んだ。
突然、子供が狂気の男に刃物で殺された。
そして、この事件を起こした男も死刑で死んだ。
死んだ男
死刑になった男
強烈な個性を持っていた。
6月8日
思い出す。
娘を失った母「悲しみに寄り添う場所を」ライブラリー開設…池田小殺傷20年
悲しみ!
死んだ人間は決して生き返らない!
命
狂気に
消された。
犠牲になった魂!
私は”想う”!
悔いなく生きたいと!
そして、あなたも”想う”!