【戦争の記憶】集英社刊行!火野葦平(著)/「インパール作戦従軍記」を読む!-東京占い無料幸運-

コラム- Column-
ISBN-10: 4087816303/ISBN-13: 978-4087816303

今回、

「 東京 占い-無料幸運- 」が

紹介する一冊は、
第二次世界大戦中に

旧日本陸軍が杜撰な、

計画のもとに
総力を上げて、

ビルマ・マレー方面で、

中国を
支援する
英国軍(連合軍)に挑み、
全滅した世紀の大作戦であるインパール作戦の従軍記です。

著者は、

『麦と兵隊』で
有名な昭和の日本を代表する
芥川賞、受賞作家である火野葦平です。

火野葦平は、

1906(明治39)年、

生まれで、

早稲田大学英文科を中退してからは、
戦争に
参加して、

数々の貴重な

記録を文章にしています。

しかし、

戦後は、

戦中の

戦争を
鼓舞する作品が非難され、

戦争協力者、

戦犯作家として、

厳しく断罪され、

苦しい生活を余儀なくされていました。

そして、

1960年、
日米新安保条約調印の五日後、
1月24日に

自分自身の

戦争責任と

戦後日本の

変わり果てた民族精神に

絶望して自宅書斎で自死をします。

享年53歳でした。
この本は、
そんな、

火野葦平が

報道班員として、
軍の広報を担当して、
インパール作戦に参加した記録です。

インパール作戦とは、

当時、
停滞していた
中国前線での戦況を打開するために

現場を

知らない軍の上層部が

安全な

作戦室の中で、

図面と

精神論だけを頼りに立案した

作戦計画をもとにして、

近代的軍事作戦の要である兵站を無視した
無謀な作戦によって、3万人以上の将兵が熱帯林の中で
飢え、腐り、病んで、嘆いて、死んでいった悲惨な戦闘です。
そして、
本書における

火野葦平の

文章は、

平易で読みやすいです。

さらに
本書では、
火野と同行した

画家、

向井潤吉のリアルな

戦場スケッチも掲載されています。

また、
本書は、
戦時下日本の

厳しい検閲を

潜り抜けた記録となっています。

ISBN-10: 4087816303/ISBN-13: 978-4087816303

本の
タイトルは、

『 インパール作戦従軍記

  ー葦平

  「従軍手帖」

  全文翻刻  』

本書は、

火野葦平が

4か月間の現地赴任の際に
書き綴った従軍手帖6冊の復刻版となっています。
出版社は、

集英社で、

2017年12月5日に

書店に並びました。

ページ数は、

592です。

結構、

分厚いです。

値段は、

本体4,800円+税となっています。

そして、
この記録を
編集、解説しているのが、
NHKのチーフディレクターである渡辺考氏と
関西大学で日本現代文学を研究している増田周子女史です。

本書は、

この
二人によって、

物凄く、丁寧な

記録の再編がされています。
特に

渡辺氏による

46ページをこえる解説は、
火野への熱い思いが込められています。

本書は、

インパール作戦の

記録以外にも

文化人の戦争協力という重いテーマを扱っています。
この

本を

読めば、

日本人が

東南アジアで

体験した壮絶な

密林での戦闘と大敗走を知ることができます。

そして、

本書を
読み終えた感想は、

このような、

悲惨な

状況を

生み出す日本人の
負の

精神構造は、

21世紀の

日本でも、

健在なのかもしれないということです。

最後に

本書は、

インパール作戦の

戦略、戦術、

武器の優劣を

論じた本ではありません。

だから、

軍事通の方には、
やや、

不向きな

一冊となっています。
でも、

日本文学、

日本の戦史好きには、

素晴らしい一冊となるでしょう。